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2008年11月21日 (金)

気管支ぜん息と過労死について

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1.気管支ぜん息過労死について

 我が国では気管支ぜん息で亡くなる人達が年間数千人に達しています(なおフィンランドでは我が国とは人口が違うものの年間数人だそうです)。
 ところで,私は現在気管支ぜん息の悪化により死亡したS君(当時33才)の過労死事件を担当しています。
 
 S君は気管支ぜん息を抱えながらトラック運転手をしていましたが,月間180時間前後の残業に長期間従事するなかで,過労により2001年(平成13年)3月,33才で死亡されました。
 私はS君の業務状況を考えれば,その死亡は「業務によるもの」と確信をしていましたが,労基署は「業務外」との判断をするに至ったため,訴訟を提起し,現在横浜地方裁判所で審理が進んでいます。

2.気管支ぜん息は間違いなく治る病気

 過労と気管支ぜん息との因果関係を立証するため,2008年(平成20年)1028日,横浜地方裁判所で気管支ぜん息の専門医である灰田美知子医師に証言をしてもらいました。
 
 灰田先生の証言はとても感動的だったのですが,一番のポイントは
     気管支ぜん息は適切な治療を受ければ
     間違いなく治る病気,
     死ななくとも済む病気である。
という証言でした。
そのためには
     ピークフローメーターで呼気状態を日常的に測定する。
     ぜん息日記を付ける。
     症状が悪化したら早期に適切な治療を受ける
     場合によっては会社を休業する
等々が重要だとの指摘でした。
 なお,灰田先生の証言はS君のぜん息死は,過労に基づくものとの証言でした。

3.最後に

 雇用情勢が極めて厳しいなか,ワーキンブプアの問題とともに過労死,過労自殺の事案も増えています。
 S君のように1日も休まないで働き続ける,月間残業時間も約180時間というように過重な労務に従事していれば,健康体の人間であっても死亡の危機に立たされてしまいます。
まして気管支ぜん息患者であったならば尚更のことです。
 
 そういう意味でもS君の裁判では,是非勝利判決を勝ち取りたいと考えています。
 2009年(平成21年)122日には,S君の妻の証言があり裁判は終結することになっています。
 本件事件は気管支ぜん息のこわさ,治療問題等につき警鐘を鳴らしてくれた事件という意味でも,勝利判決によって大団円を図っていきたいと強く考えています。
 

    

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