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2008年10月 1日 (水)

少年事件でのこと

弁護士の上野晃です。

少年事件というのは,通常の刑事事件より何か複雑な思いを残させられることが多いと思います。

『少年事件に感じること』
 未成年の犯行という特質が私に特別な感情を思い起こさせることは確かですが,実際,少年と相対すると,良くも悪くもまだ未完成で敏感な精神状態に心を揺さぶられます。初めての面会のときには,まるで神経むきだしの肌のように,私のちょっとした言動に表情をこわばらせる子もいます。そんなとき,私もどんな言葉をかけたらいいのか思案に暮れてしまいます。

 しかし,何度か面会を重ねるうちに,彼の表情から緊張が解け,ときに笑顔を見せてくれるようになります。私は,その瞬間が好きです。弁護士になって,よかったなあと感じる瞬間です。

『ある経験』
 少年の中には,ドラマに登場するような境遇の子もいます。なぜこの子にばかりそのような不幸が訪れるのか憤りさえ感じてしまいます。
 しかし,当の本人は,案外淡々としたものです。ああ,そうなんだ,彼はその人生しか知らないんだ・・,こちらが思ってるほど辛くはないのか。
 そう思って接していると,不意に泣きじゃくってきたりしたこともあり,自分の想像力の甘さを恥じたものです。

『終わりに』
 少年事件は,少年と一緒にいろいろなことを悩み考え,少年の更生だけでなく,私自身の成長も助けてくれる場だと確信しています。

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